【保存版】 カナダワーホリ帰国後のタックスリターンは絶対やるべき!自分でできる還付金計算ガイド


「カナダでのワーホリ、楽しかったな…」日本に帰国して日常が戻ってきた頃、忘れてはいけないのがタックスリターン(確定申告)です。「面倒くさそう」「もう日本にいるし、いいかな…」そう思っているなら、ちょっと待ってください!あなたはカナダ政府に払いすぎた税金を取り戻せる、大きなチャンスを逃しているかもしれません。
実際に私の友人は、日本帰国後に手続きをして$800以上の還付金を受け取っています。この記事では、「自分はいくらくらいお金が戻ってくるんだろう?」と気になるあなたのために、帰国後でも簡単にできる還付金の概算方法を、誰でもわかるように解説します!
なぜワーホリの人は還付金が多くなるの?
そもそも、なぜタックスリターンで多額のお金が戻ってくる可能性があるのでしょうか。理由はとてもシンプルです。
- 理由:税金は「年収ベース」で天引きされるが、ワーホリは1年未満で働くことが多いから。
カナダでは、給料から天引きされる所得税(Income Tax)は、「その給料のペースで1年間働いた場合」を想定して計算されています。しかし、ワーホリの場合、年の途中から働き始めたり、1年未満で帰国したりすることがほとんどですよね。その結果、年間の総所得は低いのに、税金だけは高い給料をもらっている人と同じように天引きされているという状況が生まれます。この「払いすぎた税金」を取り戻す手続きが、タックスリターンなのです。
3ステップで簡単!あなたの還付金を計算してみよう
それでは、実際にいくら戻ってくる可能性があるのか、計算してみましょう。
必要なのは、働いていた会社から送られてくる「T4」という書類だけです。
ステップ1:必要書類「T4」を手元に用意する
T4(Statement of Remuneration Paid)とは、日本でいう「源泉徴収票」のこと。1年間の給与総額や、天引きされた税金額などが書かれています。
- 複数の職場で働いた場合:すべての職場からT4を受け取り、全部用意してください。
- いつ届く?:毎年2月末までに、働いていた会社から郵送またはメールで送られてきます。
ステップ2:T4に書かれた2つの数字を確認する
T4を見ながら、以下の2つのボックスの金額を確認しましょう。
- Box 14 – Employment Income
→ これがあなたの年間総所得です。複数のT4がある場合は、すべてのBox 14の金額を合計してください。 - Box 22 – Income Tax Deducted
→ これがあなたが支払い済みの所得税です。こちらも複数のT4がある場合は、すべて合計します。
ステップ3:「非課税枠(BPA)」と比べて計算する
カナダには「この金額までの収入なら税金はかかりませんよ」という非課税の枠(Basic Personal Amount、略してBPA)が国と州それぞれに定められています。あなたの年間総所得(Box 14の合計)が、この非課税枠より少なければ、支払った所得税(Box 22の合計)が基本的に全額戻ってくることになります。
2024年の非課税枠(BPA)は以下の通りです。(※金額は毎年変動します)
- 連邦(Federal)の非課税枠:$16,129
- 州(Provincial)の非課税枠:州により異なる(例:BC州は $12,932)
- 各州のBPAはこちらからご確認ください。
それでは、BC州で働いていた場合を例に、具体的な計算を見ていきましょう。
【実践編】あなたの還付金はいくら?
では、実際にBC州で働いていたケースを想定して、2つのパターンで還付金をシミュレーションしてみましょう。ご自身のT4の数字と見比べながら、どちらのパターンに近いか確認してみてください。
まず、計算に使う非課税枠(BPA)を再確認しておきましょう。
- 連邦(Federal)の非課税枠:$16,129
- 州(Provincial)の非課税枠: $12,932
【A君】所得が非課税枠に収まる場合(全額還付の可能性大!)
これは、ワーホリの方に最も多いケースです。
- A君のT4
- 年間総所得(Box 14の合計):$12,000
- 支払い済み所得税(Box 22の合計):$600
- 判定
あなたの所得 $12,000 は…- 連邦の非課税枠($16,129)以下 → OK!
- BC州の非課税枠($12,932)以下 → OK!
- 結論
両方の非課税枠を下回っているため、あなたが本来支払うべき所得税は $0 です。
結果:支払い済みの税金 $600 が、まるごと還付されます!
【B君】所得が州の非課税枠を少し超える場合
少し長めに働いて、収入が多かった方のケースです。
- B君のT4
- 年間総所得(Box 14の合計):$15,000
- 支払い済み所得税(Box 22の合計):$800
- 判定
あなたの所得 $15,000 は…- 連邦の非課税枠($16,129)以下 → 連邦税は$0でOK!
- BC州の非課税枠($12,932)をオーバー → 超えた分にだけ州税がかかります。
- 計算
- 州の課税対象になる所得を計算
$15,000(総所得) – $12,932(非課税枠) = $2,068 - 課税対象(2,068)にかかる州税を計算
2,068 × 5.06%(BC州の最低税率-総所得$49,279まで適用されるレート) = 約$105
- 州の課税対象になる所得を計算
- 結論
あなたが本来支払うべき税金は、この約$105だけです。すでに800を支払っているので、その差額が戻ってきます。$800(支払い済み) – $105(本来の税額) = $695
結果:約$695が還付されます!
まとめ:計算してみてどうでしたか?
いかがでしたか?多くの方が「思ったよりたくさん戻ってきそう!」と感じたのではないでしょうか。特にワーホリで年間の収入が$15,000以下だった方は、タックスリターンをすれば高確率で還付金が受け取れます。
「これだけ戻ってくるなら、やってみる価値があるな」と思ったら、次のステップは申請です。日本からの申請は、代行業者に依頼するのが最も簡単で確実です。手数料はかかりますが、今回計算した金額を基に、依頼するかどうかを判断する良い材料になったかと思います。面倒くさがらずに手続きをして、カナダでの頑張りをしっかり自分の元に取り戻しましょう!