BC州MSPワーホリ申請ガイド – 条件・3ヶ月ルール・雇用証明の書き方


ブリティッシュコロンビア(BC)州でのワーキングホリデー。慣れない土地での生活準備の中で、特に医療保険の手続きは不安に感じる方が多いのではないでしょうか。この記事は、2023年の申請体験談と、2025年初頭時点での公式情報を基に構成しています。MSPの基本的なルールは大きく変わっていないため、2025年に申請する方も安心して参考にしていただける内容です。
この記事で分かること
- ワーホリでMSPに加入するための基本的な条件
- いつから保険が適用されるか分かる「3ヶ月ルール」の仕組み
- 申請の要!「雇用証明書」に記載すべき必須項目
- オンライン申請でつまずかないための注意点
【重要】最終確認は公式サイトで
制度は変更される可能性があります。この記事を準備の参考にしつつ、申請直前には必ずBC州公式サイトで最新情報をご確認ください。出典元:British colombia州公式サイト working holiday programs
BC州のMSPとは?(基本的な仕組み)
MSP(Medical Services Plan)は、BC州の公的な医療保険です。医師の診察や病院での治療など、多くの基本的な医療サービスをカバーします。2020年以降、保険料(プレミアム)は廃止されており、条件を満たせば無料で加入できるという大きなメリットがあります。
ワーホリでMSPに加入するための主な条件
長年、ワーホリビザでMSPに加入するためには、以下の3つの条件を満たすことが求められています。2025年初頭時点でも、これらの基本方針は維持されています。
- ビザの有効期限が6ヶ月以上あること
申請時点で、ワーホリビザ(Work Permit)の有効期限が6ヶ月以上残っている必要があります。 - BC州に継続して6ヶ月以上滞在する予定であること
BC州の居住者であることが前提となります。 - 最低週18時間以上、6ヶ月連続で働く見込みがあること(就労証明が必要)
これが審査で最も重視されるポイントです。「安定した就労」を証明するため、「雇用証明書(Proof of Employment)」の提出が必須となります。
MSPの「3ヶ月ルール」とは?
MSPには、新規申請者のための「待機期間」が設けられています。これは「3ヶ月ルール」として知られ、現在も運用されています。「BC州に居住を開始した月の残り日数 + その後2ヶ月」が経過した月の1日から、保険適用が開始されるというルールです。
重要: この待機期間中は公的保険でカバーされないため、日本から加入する海外旅行保険や、現地の民間保険で必ず備えてください。
【具体例】
- 2025年1月27日: カナダ(BC州)入国・居住開始
- 待機期間: 1月の残り日数+2月(1ヶ月)+3月(2ヶ月)
- 2025年4月1日: MSP適用開始
【私の場合】
- カナダに入国 10/27
- 仕事開始 11/28
- MSP申請 12/15
- MSP審査合格 12/30
- MSP適用開始 2/1
ワーホリの方は職が見つかってからしか申請ができませんのでご注意ください。ただ申請さえできればその後はスムーズです。
申請の要!「雇用証明書」の準備と必須項目
ワーホリ申請で最も重要な書類が「雇用証明書」です。雇用主に準備してもらう必要があるため、仕事が決まったらすぐにお願いしましょう。
雇用契約書が使える場合
会社の雇用契約書(Employment Contract)に以下の情報が明記されていれば、それが証明書として使えます。
- 「Full-time(フルタイム)」という記載
- 週の労働時間が18時間以上であるという明記
雇用主にレターを書いてもらう場合
上記のような書類がない場合、会社のレターヘッド等で、以下の内容を網羅した手紙を作成してもらう必要があります。添付しないで提出した場合、「雇用証明を送付してください」という手紙と返送用封筒が送られてきてしまいます。申請が滞ってしまうし、返送するために雇用証明を印刷したり、切手代がかかります。注意しましょう。
【必須記載項目】
- 働き始めた日 (Start Date of Employment)
- 働き終える予定の日 (Anticipated End Date of Employment)
→ 必ずビザの有効期限いっぱいの日付で依頼しましょう。 - フルタイム勤務である旨、または週の労働時間数 (e.g., Full-time position / 30 hours per week)
→ 必ず週18時間以上であることを明記してもらいます。 - 会社名、会社の連絡先、雇用主の署名
体験談からのヒント: 雇用証明書が無事に受理されれば、その後万が一仕事を辞めることになっても、MSPはビザの有効期限まで有効でした。手続きは早めに行うのが吉です。
オンライン申請の手順と注意点
書類が揃ったら、オンラインで申請を進めます。
【準備するもの】
- ワーホリビザ(Work Permit)
- 雇用証明書(上記)
【申請時の注意点】
- 書類のアップロード場所: オンラインフォームには「雇用証明書」専用のアップロード欄がありません。ワーホリビザをアップロードする欄に、ビザと雇用証明書の2つのファイルをまとめてアップロードするのが確実です。(PDF結合ツールなどで1つのファイルにするとスムーズです)
- 補足給付の質問: Fair PharmaCare等の質問には、ワーホリは対象外のため「No」を選択します。
申請後の流れ
【申請後の流れ】
- 郵送でレターが届く
不備がなければ審査通過の旨、不備があれば再提出を求める内容が記載されています。 - BC Services Card(MSPカード)が郵送で届く
審査通過後、MSP番号が記載されたカードが届きます。ワーホリ向けのカードは顔写真のないシンプルなものです。
まとめ:基本を押さえて、落ち着いて申請を
最後に、MSP申請で押さえておきたいポイントをまとめます。
- 条件は不変: ビザ残存期間、滞在意思、そして「週18時間以上の就労証明」が鍵。
- 3ヶ月ルールを念頭に: 待機期間中の民間保険は必須。
- 最重要は雇用証明書: 仕事が決まったら、この記事の必須項目を参考にすぐ依頼。
- 申請はオンラインで: 書類のアップロード場所など、小さなコツを押さえておけばスムーズ。
この記事が、2025年にBC州で新しい生活を始めるあなたの助けになれば幸いです。頑張ってください!